イユ「わたしの名前はイユ！一見普通の女の子だけど、実は昔の記憶がないの。それでね、失われた記憶を取り戻すためにオジサマと一緒にいることにしたの。パパからちゃんと許可も貰ってるんだから！それで今日はオジサマ達がこめだってお店に連れてってくれるの！楽しみ～♪」

スライム「やけにテンション高いなあ。よっぽど嬉しかったのかな？」

 

 

イユ「オジサマ～お店についたよ～♪」

スライム「見ればわかる」

カービィ「今日は久しぶりにモーニングの時間についたね♪」

ワドルディ「皆あんまりドリンクを頼まないから、モーニングを頼むことも少ないからね」

デデデ「さあイユ！今日は好きなものを頼むがいい！なんならメニュー一通り頼んでもかまわんぞ！」

メタナイト「店も混雑しているうえに、そんなに食べられないからやめたまえ。イユ殿、気にせず好きなものを頼むといい」

イユ「ホントにいいの？じゃあ……これ！」

カービィ「ホットココアだね♪じゃあモーニングセットにしよう！」

ワドルディ「ココアは今まで頼んだこと無かったかも。どうしてココアにしたの？」

イユ「それはね、メタナイト様が最初にくれたものだから♪メタナイト様、改めてありがとうございました！」

メタナイト「いや、気にすることはない。それに私もココアを飲みたいと思っていた」

スライム「何気にモーニングもイチゴジャムと小倉あんの甘々セットだな…」

イユ「オジサマみてみて！ホイップがたっぷり乗ってるの！」

スライム「へええ、結構綺麗だな」

デデデ「ホイップがあるならやる事は１つだな！」

デデデ「いつものホイップかけトースト……ってホイップがこぼれたぞ！！」

メタナイト「ジェリコと違って、すでにホイップがココアと混ざって溶けてしまっていたからな」

デデデ「涼しい顔で言っている場合か！早く食うぞ！」

イユ「あ、甘くて美味しい♪」

メタナイト「ホイップと小倉あんとイチゴジャム、種類の違う3つの甘さが見事に調和しているな」

ワドルディ「それにココアも思っていたよりも甘さは控えめで美味しいです」

メタナイト「カカオの香りと風味が強く出ているな」

イユ「この前メタナイト様に貰ったアイスココアはもっと甘かったかなあ」

スライム「甘党が3人に増えたな……」

デデデ「たまにはブラックのコーヒーや紅茶も飲みたいぞ……」

カービィ「僕達はグラクロを食べるよ♪」

スライム「期間限定だから今のうちに堪能しておかないとな」

デデデ「今年の冬も販売してくれるか分からんからな。うぬ、美味いぞ！！」

カービィ「中身も熱々で美味しいね♪」

ワドルディ「火傷には気を付けてね。ところでイユちゃん、イユちゃんってホイミスライムにしてはちょっと変わった名前だよね？」

デデデ「それを言うなら、スライムのリオって名前の方がよっぽど変わっているぞ」

スライム「ほっといてくれ…でも確かにイユって変わった名前だよな」

イユ「あ……実はイユって名前もホントの名前じゃないの。わたしね、自分の名前も思い出せなかったの」

ワドルディ「自分の名前も！？」

メタナイト「ふむ……思っていたよりも深刻な記憶喪失かもしれないな……」

イユ「だから代わりにママがイユって名前を付けてくれたの♪」

スライム「親は親でも名付け親…って事になるのかな？」

カービィ「そうなんだ！名前の由来？はあるのかな？」

イユ「名前を付けてくれた時にママが何か言っていた気もするけど……覚えてないの。でもわたし達ホイミスライムは癒しの力を得意としてるでしょ？」

メタナイト「おそらく傷を癒す、治癒するからイユということなのだろう」

デデデ「なかなか洒落ているじゃないか」

イユ「パパもママもわたしの傷を癒してくれたから……わたしも癒せる魔物になりたいの！だからわたし、この名前が好き♪」

ワドルディ「そうなんだ。自分の名前が好きなのは良い事だね♪」

スライム「ホミコさんが聞いたらとても喜びそうだな」

カービィ「ところで、ホミコちゃんじゃなくてホイミンが名前を付けたとしたらどうなったのかなあ？」

イユ「確か……ホミタロウにするって言っていた気がするの♪」

デデデ「ふん、その方がホイミスライムらしい名前だな！」

メタナイト「女性の名前としてはいささか疑問が残るがな」

スライム「せっかくの話が台無しだな……♪(しかしイユが本当の名前じゃなかったとすると……)」

イユ「オジサマ！今日はありがと♪とても美味しかったし楽しかった！」

スライム「お、そうか！楽しんでもらえてなによりだ」

カービィ「また一緒に行こうね♪」

デデデ「今度はもっとたらふく食うぞ！！」

イユ「うん♪楽しみにしてるの！」

 

メタナイト「本当に楽しそうだ」

スライム「ああ。その姿を見せてくれるだけでなんかホッとする……娘かあ」

メタナイト「……では私も失礼するとしよう」

スライム「ああ、またな(イユって名前には聞き覚えがなかったけど…もしかしたら昔あいつと何処かで逢ったことがあるのか……？ダメだ、やっぱり心当たりがない)」

カービィ「おーいスライム！早く行こうよ～」

スライム「分かったよ、今行く！……まあ焦る事も無いか。じっくり探っていこう」