あんバターロールに、クリームソーダのソフトを挟んでみました。リッチで熱々冷え冷え、気分はまるで、ささやかなシロノワールです。

溶けかけているので、これでは受け取ってもらえないかもしれません。受け取ってもらえるかもしれません。

どうなるかわからないとき、ひとはそれでも賭けることができる——報いがどうなるかではなく、それは強さだと思います。

御深井丸の桜のほとりには、あの「さくら道国際ネイチャーラン」実行委員会による看板が設置されています。

2024大会は、4月20日午前5時、名古屋城正門からスタートします。今大会をもって終了となり、規模もゴールが兼六園だったのが半分の郡上市白鳥振興事務所前までとなる、その道に託された夢を、文字に起こしました。

限りない夢を託した　　さくら道

岐阜県郡上市白鳥町の故・佐藤良二さんは「太平洋と日本海を桜で結ぼう」と自身が車掌として乗務する名古屋から金沢まで約二百六十キロメートルに及ぶ旧・国鉄バス路線「名金線」に沿って長年にわたり桜を植え続けました。佐藤さんは、いつかこの道が桜のトンネルで結ばれることを夢みてきましたが、昭和五十二年志半ばにして四十七歳の生涯を閉じられました。

佐藤さんの意志は多くの人に受け継がれ、さくら道の夢は今も続いています。

この地球の上に

　　　天の川のような

美しい花の星座をつくりたい

　　　　　花を見る心が一つになって

人々が仲良く　くらせるように

　　　　　　　　　　　　　佐藤良二

自分は、去年と同じようにスタートで、ランナー全員の背中を見届けたいと思っています。夢を見る力が、この先もずっと絶えないように。