若者にいざなわれ
津島市文化会館を借りた松蔭高校和太鼓部の演奏会のために、愛知県津島市へ行きました。
津島といえば、津島神社(全国天王総本社、通称天王様)とは話に聞きながら、その地をこの足で踏んだのははじめてです。
かつてここに一の鳥居があったといいます。現在は、1959年9月26日の伊勢湾台風で倒れ台石を残すのみですが、常夜灯(夜どおしあかりをともすとうろう)と、追分(別れ道)をあらわす道標を見ることができました。
都会と田舎の別なく、いまもひとびとはこの地に生きているし、それぞれの地方が一つの中心であってほしい、と思っています。コメダ好きにとっては、そこにコメダがある限り、とでもいえるでしょうか。
往時を偲ぶいとまもなく、ここから歩いてコメダ珈琲店を目指しました。仕事後で開演時刻が迫り、注文はおのずから決まりました。
このカレーは、キーマカレーとは呼べないのかもしれませんが挽き肉を相当ふんだんに使用していますね? いえ、前回食べたときもそうでしたが、自分にはこのメニューは主役のカレーの、スパイスよりも肉感が食べていていちばんうれしいです。チーズは、まずそのカレーと溶け合うことで美味しさが溢れ、ウインナーは最後にくる……それでも、もちろんぺろっと平らげられました。
食べ終えてから、まだたっぷり残ったアイスコーヒーと豆菓子でしばらく店舗の空間に心を委ねました。ランプも、ちょうどロールカーテンの上げられた窓からの日差しも明るく、物静かな幾人かの他のお客さんと、あたかもその居心地のよさを分かち合えた感じがしました。稀有な夕方でした。
この自分は、ここからただ一人そのために来た文化会館へ——魂に響き、心揺さぶられ晴々とした顔で挨拶をして、会場をあとにしました。
松蔭高校和太鼓部の演奏会「晴レの日に」(3年生最後の舞台)は、8月19日(土)12時半から、同じ会場で2日目の公演があります。お近くの方は、ぜひ。