郷土の喫茶
この秋も、あおなみ線のウォーキング「あおなみさんぽ」が始まりました。
この日は荒子駅からささしまライブ駅まで、約5キロのコースでした。途中、おかげ庵でお昼にするのを楽しみに出発しました。





祝日とあり、大きな駐車場がいっぱいでした。待合まで満席でした。
本店や葵店にもそういう席があったと思いますが、ほどなく二人掛けのテーブル席へ案内してもらえてホッとしました。ずっと食べたかった明太クリームを、飲みものとセットで注文しました。
元気の出る色でした。熱々クリーミーで、けっこう辛かったです。ほうれん草が助かりました。明太子が、スープにたっぷり入っているうえに塊で盛りつけられているのが、昭和のたらこスパゲッティではそうはいかなかっただけに、さすがコメダはわかっているなと思いました。口のまわりを明太子まみれにして、最後の一滴まで平らげました。
麺そのものが、いい香りでもちもちしてすごくおいしかったのですが、何ぶんきしめん初心者のため、きれいに食べるのに多少苦労しました。たぶん、木のおたまをスープを味わったり取り分けたりするほかに麺の受け皿に使えば、もっと楽なのでしょう。しかし、カレーうどんにせよラーメンにせよ、箸休めのとき以外は鉢を箸と反対の手で持ち続けるのが自分のスタイルです。自分のというか、日本食の麺類は、古来そういう作法で食べるものだったと思います。
なぜそうなのかは、自分にはわかりません。ともあれ、幸い腕力は人並みにあるし(葵店で食べたときは、溶岩みたいなもっと重い鉢でした)、器の脚部の空間から手のひらにぬくもりが伝わってくるのが好きです。
つぶつぶが少し残ってしまったのは、お店のひとには申し訳なかったです。ただそれ以上粘るのは、さすがにみっともないのでやめました。全体として、写真から想像していたよりずっとおいしかったです。みんな大好きなのが、食べてみて心から頷けました。
ところで、面白いことに、あとから隣に来たいかにも常連さんらしいひとたちも、みんなそろってお団子ときしめんを頼んでいました。
彼らからすれば、あまり見ない食べ方をする自分は、もしかしたら笑えるお客さんだったかもしれません。しかし自分という人間は、ウォーキングの日でも服装はカジュアルよりフォーマルであり、表情は、どちらかというと冷たいほうです。だから、居合わせたほかのお客さんが少しでも笑うことができて、明るい気持ちになれたなら、どう理解されるのであれ、それは喜ぶべきことだと思っています。
食後に、ベルを押して飲みものを持ってきてもらいました。

セットメニューの飲みものが食後でも許されるのは、さすが寛容なコメダだといわなければなりません。
抹茶ときなこと、加賀棒ほうじ茶の礎を築いた利家に会ってきたあとだけに、迷うことはありませんでした。甘くて、熱くて芳しくておいしかったです。何度そうしたかわからないほど、スプーンでわらび餅を掬えるだけ掬って食べるのが、楽しくて幸せでした。終盤はカップから直接受け止めました。むにむにで、そのたびに笑顔になりました。
自分などこれだけで大満足なのだから、いったい、食後にクリームあんみつを嗜むみなさんはお腹がどうなっているのか、感嘆するほかありません。そうやって、1時間半はいたでしょうか。向こう側ではしゃいでいた小さな子どもも、おいしいご飯に満たされてでしょう、ようやく落ち着きを見せてきました。
こちらも、お店のひとに軽いお礼を伝えたら、コースへ戻りました。元気百倍でした。





楽しくて、おいしくて笑顔があふれ、たくさんの発見があり、最後はなごやかでした。いい天気でよかったです。
おかげ庵があるから、この日も、またとないいい日になりました。
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投稿を表示お天気のいい日にお散歩&ご褒美✨うらやま〜です👍