宵神楽
今年は、知多市の佐布里池梅まつりにも岡田春まつりにも行けなかったのは残念です。そのかわり、あこがれていた常滑を、いい日に再訪することができました。
屋台の焼きそばとラムネで、腹ごしらえも十分です。このあと、とこなめ春の山車まつりのラスト、大野地区の宵神楽がはじまりました。
パンフレットによると、見どころは、山車三輌集結からの出会いの儀、御神楽奉納、そして提灯回しです。
この日自分は、大野町へ着いて最初に訪ねたのが港のほうの東龍寺でもあって、そちらの山車を迎える位置に立ちました。
小さな子どもから大人まで笑い声が絶えないなかで、自分は、どちらかというと老いた静かなひとたちと一緒になって、提灯に見入っていました。
何百年と続く祭りの意味を言葉にできる人間は、もしかしたら少ないかもしれません。それでも、たしかにそれがひとの心に届き、魂は受け継がれていくに違いないのを、暮れゆく大野の街でしんみりと感じました。
このあと、紅葉車に続いて駅まで戻りました。一人またひとりと捌けていく地域のひとたちの満ち足りた声を遠くに聞きつつ、定刻の準急を待ち、それから途中下車をして、いつか見たことのあるコメダへ向かいました。
そのコメダは、いつものように遠くからでも明るくてすぐに見つかりました。
この日、強く印象に残ったことがあります。
それは帰り道で、紅葉車の後部を任された若集のリーダーが、狭い道に差しかかるたびに、
「ゆっくりでいいよ! ゆっくりでいいよ!」
と声をあげていたことです。見上げると、信号機や電線に気を抜くと接触しそうなほど、その山車は高く聳え、精巧な美しさを称えていました。
いそがないこと——それがさんかく屋根の下の第一の精神であることを、この自分もまた、若者に教えられました。願わくは、一夜明けた本楽が、怪我や事故なく夕べを迎えられるよう。
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投稿を表示イシガミさん🌃こんばんは
日本らしいお祭りですね😊
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