ワンモアピスタチオ
前を通るたびに気になっていた、ジェリコ堂限定のピスタチオを楽しみました。アイスのほうです。
一瞬、きなこかと思いました。豆は豆でもピスタチオと大豆を同列に並べては、女王に失礼なのはわかります。しかしそれくらい、ナッツの風味がきいたリキッドでした。ローストしているだけあるということでしょうか。
ラズベリーソースが、鮮烈で奥深い大人の味わいでした。同じベリーでもいちごとは別ものです。いちごは、ゼリーのほうで主張してきました。つぶつぶが舌に訴え、余韻は若々しくさわやかでした。
トッピングでは、わらびもちに黒蜜を合わせてみました。おかげ庵ファンならおなじみかもしれません。和の鉄板とヨーロッパの定番とが溶け合い、そのおいしさときたら、一度で味わい尽くせた気がとてもしません。
モンブランのときといいシロノワールのときといい、ピスタチオは毎回、食べてはじめて讃嘆せずにいられなくなります。

待っているあいだ、一度外を向きました。ブルーを基調とした広場にジェリコ堂のオレンジが映えていました。
食べる前は、これだけ多くの要素をかけあわせて破綻しないか不安がありました。しかしそれは、まったくの杞憂でした。ホイップクリームのおかげが大きかったと思います。チョコ味とはいえ、その本質が乳脂肪分であることは変わりません。たとえばカレーやシチューのとき、味覚が成熟していなくて食べられない子どもでも、ミルクやコーヒーフレッシュを加えてあげるとおいしく食べられるようになることがあるようにです。
逆に大人でも、ホイップがないと多少きついことがあるのは、スイーツの種類とそのひとの味覚にもよると思いますが、珈琲所のプリンに限らず、そうめずらしくないのではないでしょうか。
もちろん、もこもこというよりふわふわなジェリコ堂のエスプーマホイップのことです。それだけを食べたとしても、幸せいっぱいでした。そのために、スプーンを忘れず取ってきます。
そのうえほかほかのベビーカステラがあった日には、いったい誰がディップせずにいられるというのでしょう——ちょうど、スターバックスコーヒーのアメリカンワッフルに、好きなひとは決まってホイップを追加するように。
ようやくベビーカステラのある時間に来れて、欲しかったポーチも買えて、本当によかったです。派閥をつくるのや優劣を言いたがるのは好みませんが、このジェリコ堂が、同じ銀河の広場に店舗を構えるマクドナルドや貢茶、スターバックスやサーティワンのように、もっともっと、若者が気軽に入れるお店に成長していったなら。
そのために、自分もこの場所をずっと大切にしていきたいと思っています。