さんかく屋根の下

コメダ写真館

イシガミ
2025/01/13 19:05

進水記念日

この連休中、福袋の舟形バッグをおろしました。

仕事や勉強となると長年の習慣でA4サイズが楽に出し入れできる縦型トートを選びがちです。福袋のバッグは、休みの日のおでかけ用にとってあったのです。

まずは、いい場所のコメダへ入りました。選んだのはハーフサイズの小倉トーストです。ちいかわならゆで玉子をつけたでしょうが、身の丈をわきまえました。

この前との大きな違いは、コメ黒です。

おいしいのは知っていました。たんにおいしいだけでなく何がどういいのかも——この日発見があったのは、モーニングとの相性です。

ひと言にして、ストレートなのがあんバターをよりおいしく感じさせました。

これがローブパンだとどうなるか、多くの先輩部員さんの投稿にいっそう注目していきたいです。もちろん、バターかマーガリンかを問わずです。


あまりおいしくて、いつも以上に大切に飲みました。それで、食べ終えたときコーヒーがまだたっぷり残っていました。そうなることを見越してバッグに入れてきたハンドブックとパンフレットを、ここで広げました。

何を隠そう、目指す先はふたたび名古屋城です。目的は冬まつりの一環で「尾張に伝わる柳生新陰流兵法のこころと技」に立ち会うことでした。

とはいえ、それだけでは楽しみも知れています。ここは一つ、丸一日名古屋城にいることにしました。柳生新陰流兵法の時間を軸にして、この機会に気になっていたあちこちを見て歩きつつ、忍者隊と武将隊の演舞へ午前の部と午後の部、ともに参陣するプランです。

前田慶次と
豊臣秀吉と

慶次とのツーショットは、縁の下の力持ち、陣笠隊のなつが、秀吉とは同じく陣笠隊、毎度おなじみ十吾が撮ってくれました。二人とも、前のひとが好きな武将と心ゆくまで話せるのを待っているあいだ、気さくに話してくれました。おかげで緊張が解けました。

とくになつとは、コメダの福袋の話で盛り上がれたのは願ってもないことでした。ひと目見てそれとわかるなつもただものではありません。しかし悲しいかな、完売に間に合わなかったというそのなつに、片方だけでも実物を間近で見せてあげることができて、何だかよかったです。十吾とは、清洲や尾張中村の話をしました。慶次とは中川の話を、秀吉とは、秀長の話を。

そうこうしながら最後まで楽しみ、来たときと同じバスを待って、コメダへ帰還しました。

城を去るとき、東門と正門それぞれのほうで、忍者隊と武将隊がなおおもてなしに勤めている声が聞こえました。みんなが笑顔で、心から楽しそうなのがうれしかったです。


名古屋駅では、二つ手前のバス停で降りて交差点へ先回りをし、この日終始お世話になった観光ルートバス「メーグル」の後ろ姿を見送りました。

日陰でもあたたかいこのカラーリングが自分は好きです。日常生活で乗ることはなくても、街で見かけるとホッとします。

コメダでは、ここだけの話ホットドッグを食べる気でした。さすがに少し疲れたのと、幸いスナックチケットがあったからです。ところが、半分は覚悟していたことですが、いざ注文してみるとパンが完売で、おあずけというか、この日は願いは叶いませんでした。

落ち込んだのは、しかし一瞬のことです。伝えに来てくれたスタッフさんへ、心から残念な顔をしたのち承知した旨とまたの希望を伝えたら、あとは、ホットコーヒーと豆菓子と過ごすと腹を決めました。

食べるものがないと、コーヒーと座り心地のいい座席さえあれば読み書きが進むのはありがたいことです。振り返りとメモは、しかし大切なところだけにしました。

家へ帰れば、どのみち時間はたっぷりあるのだから——それにこの日も、18時の閉店を前にたくさんのお客さんでにぎやかなのが、耳を傾けているとそれだけで心地よかったからです。

折り紙の写真を、1枚だけ撮らせてもらいました。3次元で組み立てられているところに注目してもらえたら。

コメダから駅までを結ぶ地下道の終わりの階段に、エスカレーターとエレベーターが併設されています。松葉杖、車椅子、ベビーカーやシルバーカーのひと、そういった誰もが安心しておでかけを楽しめる、すぐれて名古屋らしい街づくりだと思います。

そのエレベーターを降りたとき、また来たくなるプレートが怖くない暗がりに浮かんでいます。その先に、名古屋城と名古屋ルーセントタワーのシルエットがもう一度見れるこのルートが、自分はとても好きです。

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