今年、近くのコメダで数日間にわたる改装工事がありました。

工事は休業をともなう大がかりなもので、トラックが何台も来ていました。晴れて営業再開後、1年前はここにこのようにあったシンボルツリーの姿が、跡形も見えなくなりました。

自分は、ここに立っていた木が大好きでしたが、今回の改装はとてもよい決断だったと受け止めています。明るく、歩きやすく見通しがよくなり、このコメダがもっとたくさんのひとに利用しやすくなったに違いないからです。お店のひとにとっては、落ち葉掃きの苦労がなくなったのも小さくないことでしょう。

よく観察すると、ひとが通るための道をつくるレンガの敷き方が、完璧です。名古屋市中村区に8店舗あるコメダのうち4つ（岩塚店、鳥居通店、エスカ店、ユニモール店）は、今年年初に竣工した区役所等複合庁舎正面玄関の案内看板でも所在を明らかにしており、そこに掲載するための費用を惜しまないのと同じように、今回の改装工事でも、十分な費用をかけてその道のプロに依頼したことがわかります。

念のため断っておくと、自分は、直営かフランチャイズかという話にも、どのコメダがどの系列だという話にもそれほど関心がありません。極端な話、本店もそのほかもすべて同じコメダ珈琲店だと思っていますし、おかげ庵でいえば、全国1号店の茶屋ヶ坂店やコメダ本部の所在地にある葵店が、それだけでたいそうな存在であるとも思っていません。

ただ、自分にとってもっとも身近なコメダの展開には強い関心があります。そして、それが自然なことだと思っています。

前置きが長くなりました。この日も、いまが旬のすみっコたちとひと休みしていきました。

おいしいカフェオーレと、ランチタイムで四方八方のテーブルを埋めたほかのお客さんのほうから届く和やかな声に、自転車で冷えた身体だけでなく心まで緊張が解けました。

いつも手に取る雑誌のおたよりコーナーからは笑顔を、会計に立ってくれたスタッフさんからは、心ある感謝の言葉を——すっかり元気になって、まだやることのある明るい街へ歩き出しました。