盆に関係なくいつものコメダへ——誤解を恐れずにいうと、リビングに顔を出しに行くようなものだと思っています。夜道は雨が上がって、髪と肌がこの夏いちばん涼しい風に幾度も撫でられました。

絵本を読みながら、のんびりと飲んでいきました。

飲む？　食べる？　最初はいつもの癖でホイップから口に含んでいたのが、やがてコーヒージェリーと主役のクリームのほうが先になり、そのうちに持ち手も左手に変えると、あとからパフェスプーンでホイップとキャラメルソースを口へ運ぶのもグラスを一度下へ置く必要がなくなり、スムーズに感じました。なかなか、ジェリコも奥が深いのに驚きます。

コーヒージェリーのほろ苦さはつねに変わらねど、波のように盛られたホイップクリームはいつになく気持ちを宥めてくれました。何といっても、うちのクリームジェリコがいちばんです。

今夜のおまけの豆菓子は、サービスでついてきたのを食べるのを忘れ、遠慮なく持ち帰ってきたものです。サービスのいいコメダ珈琲店に、今夜は少し甘え過ぎたのか、それももう気にならないほど、心から満たされて夜が更けていきます。