さんかく屋根の下

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コメダの森オリジナルマグネットのできるまで

2021年コメダの福袋に入っている、ヒノキで作られた「オリジナルマグネット」。
——樹を守るために切られた間伐材を有効活用する方法は無いか、という問いから始まったのが、この「オリジナルマグネット」作りです。
手に取った皆さんに、森を守ることを知ってもらえたら。そんな思いが、さまざまな人の力を借りて、小さなマグネットになりました。

森から生まれた樹が、マグネットになるまでを追いました。

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7月某日。長く続いた梅雨の終わり、途切れない雨にしびれを切らしたコメダ社員は、NPO法人「森林の風」さんとともに、雨の中、「コメダの森」に来ていました。

この日の作業は、材料になる間伐材を切り出し、運び出すこと。

あらかじめ目印を付けたヒノキを、チェーンソーで切っていきます。倒す方向を考えながら切れ目を入れ、一本一本倒します。ヒノキはよく”しなる”ため、他の樹に引っかかりやすく、切るのには技術が必要。「ヒノキが切れたら一人前」と言われるほど難しいそう。

枝葉を切って丸太に整えます。切った枝葉は土に還り、森の栄養になっていきます。

切り倒されて丸太になった木を、森林の風の方々とコメダの社員が力を合わせて運びます。雨の中の力仕事。ぬかるんで滑る中を、慎重に運んでいきます。

トラック一杯の丸太。

積み上がるには、少し晴れ間も見えてきました。

この日の作業はこれでおしまい。

積まれた木材は加工所に運ばれ、2カ月間ほど乾燥させます。
 

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10月某日。乾燥した丸太を加工するとのことで、加工所にお邪魔しました。工場内はヒノキの香りでいっぱい。この加工所では、コメダの他にも間伐材の加工を多く行なっています。
 

コメダの森のヒノキを丸太を板状にして、レーザーで切り出していきます。
 

穴をあける際に出る細かなおがくずは、堆肥として土に還します。また、穴の開いた木材は、バイオマスエネルギーとして使われます。森で生まれた命を最後のひとかけらまで大切に使うことが、森を守ることに繋がります。
 

この形、もうお分かりですよね?
 

切り出した一つひとつに穴をあけ、プリントを施します。コメダカラーのオレンジ色で美味しそうなシロノワールが描かれました。
 


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磁石が付けられると、いよいよ台紙とともに袋詰めをしていきます。袋詰めをしてくださったのは、社会福祉法人のびのび福祉会 のびのび共同作業所大河の利用者の皆さん。ここでは、事故などによる身体障がいや高次機能障害を抱える方々が、それぞれできる範囲で仕事をされています。
 

袋に入れることまではできるという方も、閉じる作業までできる方も、できることを、できる範囲で丁寧に。暗黙の呼吸で一つひとつ、確かに詰められていきます。
 

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こうしてコメダの森の樹が、たくさんの人の手を経て、手のひらサイズの小さなマグネットになりました。

福袋にそっと入れられた「コメダの森」からの贈り物。

おうち時間にほっこり木のぬくもりをぜひどうぞ。
 

福袋の詳細はこちら。
 

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3 件の返信 (新着順)
あるるん
2024/10/13 00:58

気になるなぁ🥰
また出現しないかなぁ🥰

ココ📸
2024/10/07 01:08

お店で見かけて、欲しいと思ったマグネット
こんな所に、誕生の秘密が語られていたのですね

伊藤fds
2023/10/11 13:33

このマグネット、買いました。
随分間が空いてしまいましたが、その背景を知ることができて嬉しいです。
買ったマグネットは冷蔵庫に貼り付けてあるので、今後眺めるときに思い出すようにします。