フォトコンテスト

イシガミ
2023/11/10 08:12

紅色の幟と水色の空のあわいに

遮るものなき眺望と祈祷

もと、呼続に流れ着いた樹から上人が観世音菩薩をつくり、堂を建てて安置したという。時は流れ、その美貌でひとびとから疎まれた長者の使用人は、あるときずぶ濡れになった観音をあわれに思い、みずからの身につけた笠を被せてあげたという。のち、鳴海に寄った都の貴人からその心を見初められ、妻となりともに寺を復興したという。幾度かの再興を経て、いまに至る。

物語を、自分なりの解釈を交えてでよいから紡ぎ出せるとき、ひとは、何が正解で何が錯誤かといった息苦しさから解放され、目の前の風物を軽やかに愛せるのではないでしょうか。その余白に、誰かまた別のひとがそのひと自身の言葉をつかもうとするとき、そこに文学が生まれ出るように思います。

(天林山 笠覆寺 笠寺観音 多宝塔より)

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1 件の返信 (新着順)
mikochan
2023/11/10 08:41

イシガミさん、おはようございます❗️画像もキレイだけど、タイトルの付け方、説明文が深いなぁ。


イシガミ
2023/11/10 12:57

mkochanさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
深みを目指すときは、潜水のように我慢強さを問われる感覚ですが、無事、何かをつかんで水面へ戻って来れたときの喜びと安堵はひとしおです。
何かお気に召すものが見つかりましたなら、幸いです。

mikochan
2023/11/10 19:07

イシガミさん、こんばんは❗️
わたくしの軽いコメントにご丁寧なお返事をいただき有難うございました。
真摯に生活されているご様子、時々拝見したり、思考したりしながら、コメダ珈琲さんで寛ぎたいと思っています。