葉牡丹のころ
水族館でも埠頭でもなく、むしろ干潟のほうでひとが集結した愛する女子サッカークラブのホーム開幕戦を迎えるにあたり、途中のコメダで力をつけていきました。
見たことのない、それでいて懐かしいネオン——ここは稲葉地と並んで名古屋市のほとんど西の果てにある、コメダ法華店です。
当然というか、東の果てを一歩出た日進市に暮らし、ただでさえコメダデビューが遅かった自分は、その存在をつい昨年まで知らずにいました。
二月のこのときは、交通局のウォーキング企画「ヒラメキさんぽ」でわずかにルートを外れて訪ねたのですが、不完全燃焼でした。というのも、ランチとティータイムのあいだで客席の見通しがよかったおかげか、このコメダのいちおしメニューがたとえば岐阜の領下店と同じくカツパンであることは一目瞭然でありながら、ウォーキングはまだ中間地点で、残された道のりと時間を考えると、そのときそこでカツパンを食べるわけにはいかなかったからです。
そういうわけで、いちごシェークでクールダウンとエネルギーチャージの一挙両得をするが早いかせわしなく立ち去ったのが、スタッフの方々のもてなしが真心に満ちていただけ、その後も、いささか良心が咎めていました。
たとえるのなら、それはいちごの甘さよりも酸っぱさよりも、ココアのように苦い思いです。
三月のこの日は、時間に十分な余裕をもって到着しました。
オーダーは、ここぞというときに決まって食べてきたカツパンメニュー、カツカリーパンを。ドリンクは、弟の愛してやまなかったアイスオーレにしました。
隅から隅までサクサクで、カレーの味がしっかりとしておいしかったです。デザートがわりのジャムバタートーストも絶品でした。
法華店は、いまが並いるスタッフの見せ場と思えたくらい、地域のひとで大賑わいでした。この自分の目には、植木鉢の向こうに時折り横顔が見えたまだ幼い子を連れた母親、その笑顔と向かい合ったたくましい父親の、うれしさとおいしさが混ざり合ったような明るい表情が、何よりも印象に残っています。
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投稿を表示珍しいネオンですね。
初めて見ました。でも違和感なくていい感じです。
コメダの外装はおおよそ決まったものかと思っていましたが、新しい装飾などもあるのでしょうね。
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