コメダの贈りもの
雪の日、朝からわくわくしてコメダへ行きました。

コメダが入るビルの敷地まで着くと、明るいプロムナードがきれいでした。雪化粧した街路樹をバックに無邪気にセルフポートレートを楽しむ女の子を見ました。どんな大切なひとに見せる気なのか、微笑ましかったです。

それはそうと、前回から間を置かずまたここへ来たのはわけがあります。ウェルカムボードの端のほうに描かれていた何かが、何かわからないままでは悲しい気がしたからです。
よく見ると、それは冬の星座でした。
右側が、ちょうどいま1月の夜空に目立つオリオン座です。すると、左側はおおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、そしてオリオン座のベテルギウスが描く冬の大三角だとわかりました。
よく見ずに通り過ぎた自分が、恥ずかしい気がしました。それ以上に、やっと気づけたことがうれしくなり、コメダのひとへ、こんないい絵を用意しておいてくれてありがとうと言いたくなりました。

この日は、着いたのが早かったので、あいだに先日献血ルームでもらった「ありがとうの本 2024 - 2025」を読んで心をあたためながら、世にいうダブルモーニングを敢行しました。趣味ではないですが、一度はと。
どちらも、同じくらいゆっくり味わいました。胡椒のきいたたまごペーストには一本取られました。ぬる豆乳の風味も活きていました。それらを踏まえたうえで、最後には、あんバターローブパンの圧勝だったことを告白しなければなりません。
ほかほかの、ふかふかでした。それが熱い甘いミルクコーヒーと、寒い日にこんなによく合うとは。
もし食べたことのある組み合わせだったとしたら、きっと幸せすぎて忘れてしまっていたのだと思います。大人になったいま、朝からいきなりこの幸せでも戸惑うことがなかったものなら——

残りのミルクと、今度は「オークヴィレッジ通信」の続きを読みました。岐阜商業高校の生徒たちの姿が響きました。
冬の星空というと、もう一歩進んで冬のダイヤモンドがわかるひともいると思います。そう、オリオン座のリゲル、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、そしておうし座のアルデバランが描く、あの天頂を横切る大きな六角形です。
幼かったころ、父はそれをそのまま冬の大六角形と呼んで、子どもたちみんなにそう教えていました。ダイヤモンドに比べたら、いかにも気がきいていないでしょう。
それでも、自分には、家族みんなで星を見て歩いた故郷の田んぼ道がいまも感じ取れます。そのとき、心からうれしそうだった父のあたたかな声と、そのそばで、きっと笑顔を輝かせて静かにみんなを見守っていた母のやさしさまで。
雪模様の街へ出発しながら、この気持ちをそこへ届かせてくれたコメダのひとに、心のなかで深く感謝しました。
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投稿を表示何事も当たり前ではなくて、ありがたいことなんですよね。
コメダ珈琲店に行ってこんなに感謝の気持ちを抱きながら今を生きてるイシガミさんは良いことが待ってますね🎵
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